WordPressとは
WordPressは、フリーで入手&利用が可能なCMS(Contents Management System)のひとつです。
CMSとは、Webサイトを構成するテキストや画像などのデジタルコンテンツを体系的にデータベースで管理し、サイトの構築・編集など必要な処理を提供するシステムのことです。
世の中にはそれぞれ特徴のあるたくさんのCMSが存在しますが、その中でシェアNo.1なのがWordPressです。
WordPressはもともとブログシステムとして誕生しましたが、現在では企業・個人問わず多くの商用サイトでも利用されています。
WordPress利用のメリット
WordPressでサイトを構築すれば、テキストや画像の編集のたびにHTMLファイルを修正する必要はなくなります。
それらの更新作業はすべて管理画面から行います。
WordPressはPHPという言語を用いて開発されたソフトウェアであり、データベースにはMySQLを使用しています。
オープンソースであるため、カスタマイズの自由度が高いシステムです。
標準機能の他に、「プラグイン」という機能を拡張するモジュールがたくさんの企業・個人から提供されています。
また、「テーマ」と呼ばれるページデザインの原型となるテンプレートも豊富に提供されています。
そういうプラグインやテーマが充実していることもWordPressの利用が増えている一因となっています。
WordPressの標準機能・プラグインを利用すると、以下のようなことが簡単に実現できます。
▽新着ニュース、ブログ記事の投稿・編集
▽Webページに表示する画像の選択・変更
▽デザインテンプレートの切り替え
▽メールフォームの設置
▽ページ追加や変更時のナビゲーション自動生成
▽サイトマップの自動生成
▽サイト内検索
▽titleタグ・metaタグ個別出力などのSEO機能
WordPress利用における課題
WordPressをはじめとするCMSの利用は、圧倒的な制作のスピードと運用の便利さをもたらすため、ローコスト化・省力化につながります。
しかし、利用においてのデメリットや課題もおさえておく必要があります。
システムの更新
まず、CMSはすべて「プログラムでできている」ということです。
つまりバグも潜んでいますし、セキュリティの問題を抱えていることも否めません。
WordPressでも、サーバ運営者のセキュリティの不備から攻撃の対象となり、多くのサイトが乗っ取られたという事件が過去に発生しています。
そのためWordPressではシステムの更新を頻繁に行っています。
更新には機能拡張のみならず、バグフィックスやセキュリティ対策も含まれていますので、自分のサイトには更新を全くしないというのも危険です。
しかし更新によって、今まで動いていたものが動かなくなってしまったという現象も発生しうるのです。
WordPress本体だけでなく、さまざまなところから提供されているプラグインの更新も頻繁に起きますので、問題が複雑化することもあります。
従って、バックアップ含めて更新作業をどうするかというのが運用では重要になります。
処理の重さ
WordPressではバックでさまざまなモジュールが動いていますから、処理が「重い」と言われることもあります。
下手な構築をするとページ表示速度に影響が出て、ユーザビリティを大きくそこないかねません。
不必要なデータベースへのアクセスをおさえたり、インストールするプラグインを極力少なくするなど、実現する機能とパフォーマンスのバランスをとる必要があります。
特有の制作ルール
WordPressを利用してWebサイトを制作するには、一般のHTML/CSSの知識に加えて、WordPress特有のルールをおさえておく必要があります。
これはどんなCMSにも言えることであり、CMSごとにそのルールが違います。
従って、CMSを利用した制作にはハードルが高いと感じる人も少なくはありません。
一旦Webサイトを構築してしまえば運用は容易なのですが、制作時には一般的なHTML/CSSだけで作るよりも技術的スキルが必要になることを覚悟すべきでしょう。
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